ADHDの隠れた才能を伸ばす3つの鍵|発達自然療法

ADHDを理解するシリーズ 第5回
目次
「困りごと」の裏にひそむ―ADHDキッズの素晴らしい才能
こんにちは、発達自然療法協会スタッフです。
ブレインステム・デトックス・ファンデーション・ナーブと4つのアプローチを通じて、私たちは”安心・安全”な土台づくりを重ねてきました。最終回となる今回は、その土台の上でADHDの子どもたちが輝かせやすい〈強み〉にフォーカスします。
ここでは、これまでの資料・講座で取り上げてきた内容のみを整理し、新しい情報を追加せずにお届けします。
1. 行動を「才能の種」として読み替える
よくある行動 | 従来の見え方 | 才能としての見方 |
---|---|---|
授業中に体を動かし続ける | 落ち着きがない | エネルギー回路が強く、行動力の源泉 |
興味が次々と変わる | 集中力が持たない | 好奇心・多様な視点を獲得しやすい |
感情表現が大きい | 気分屋で扱いづらい | 共感力・情熱が豊かで人を巻き込む |
細部を飛ばして全体をつかむ | 詰めが甘い | アイデア発想の速さや直観力 |
2. 才能を引き出す3つの鍵
1. 安心・安全の再確認
- ブレインステム・アプローチで学んだ通り、安心感がなければ脳は本領を発揮しません。
- 「できた」「大丈夫」を日常的に積み重ねる環境が土壌になります。
2. 感覚に合わせた環境調整
- 感覚過敏を穏やかにするタッチやアロマは、神経系の過興奮を鎮め、強みに必要な集中ゾーンをつくる助けになります。
- クレイバスで身体のこわばりをほぐし、頭の中を整理しやすい状態へ。
3. “楽しい”を合図にしたチャレンジ設定
- 「頑張らせる」より「楽しくやってみよう」。
- 5〜10分の短時間タスク→成功体験→次の挑戦へという流れは、前回までのアプローチで繰り返し推奨してきた方法です。
3. 強みを日常に活かすミニアイディア
- アイデア帳をつくる
思いつきを否定せず書き留める習慣で”発想スイッチ”を維持。 - ロールタイマーでタイムチャレンジ
エネルギーを活かして「〇分で○○できた!」をゲーム感覚に。 - 感情シグナルカード
大きな感情も”共感力”の表れ。色カードで気持ちを早めに共有すると強みに変換しやすい。
まとめ──伸びしろを照らす”見方のシフト”
- 行動の裏を覗き、資質として言語化
- 4つのアプローチで整えた土台の上に”強みの芽”を置く
- 「楽しい」「できた」が続く仕組みで自己肯定感と才能を同時に育む
ADHDの子どもたちは、困りごとの奥に多彩な可能性を秘めています。私たちは自然療法と環境調整でその芽を守り、家族みんなで育てるお手伝いを続けていきます。
ADHDを理解するシリーズ全記事をチェック:
- 第1回:ブレインステム・アプローチ
- 第2回:デトックス・アプローチ
- 第3回:ファンデーション・アプローチ
- 第4回:ナーブ・アプローチ
- 第5回:ADHDキッズの素晴らしい才能(本記事)
※本コラムは日常生活サポートの参考情報であり、医療的判断を代替するものではありません。