知的ゆっくりさんの育て方|触覚を育てて認知を進める第2ステップ

要約
知的ゆっくりさんの育て方で大切なのは順番です。
練習や経験の前に、まず感覚を「受け取る器」を育てることが必要。
過敏も鈍麻も、心地いいと感じられるように神経を育てます。不快が分かることは快が分かる一歩手前のサインです。
2つのタイプに分かれる親と支援者
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こんにちは。発達自然療法協会です。
知的ゆっくりさんの発達について、
2つのステップに分けてお話しします。
実は、これは知的ゆっくりさんだけではなく、
健常のお子さんも同じです。
発達は、ゆっくりのお子さんも順調に進んでいるお子さんも、
みんな同じステップを踏んでいます。
お母さんや支援者の方は、
大きく2つのタイプに分かれる傾向があります。
1つ目は「観容タイプ」
ありのままを受け入れ、愛情を注ぐのが得意。
与えること、待つこと、
その子のいいところを見つけることが上手なタイプです。
2つ目は「チャレンジタイプ」
手はなるべく出さず、自分でやらせる。
体験させる、負荷をかけて頑張らせるのが得意なタイプです。
この2つ、実は両方の視点を持つことが大切なのですが、
多くの方がどちらかに偏りがちです。
知的ゆっくりさんに起きている現実
特に知的ゆっくりさんのお母さんは、
何かをさせることが難しいため、
「受け止める」「褒める」「見守る」という方向に
偏りやすくなります。
その結果、こんなことが起こります。
・「この子はこういう子だから」と、ある意味諦められてしまう
・配慮やサポートという名目で、チャレンジする機会が削がれる
・本当は手伝えばできることも、「できない前提」で対応される
学校や保育の現場でも、人手の問題から、
その子だけに特別な対応をすることが難しく、
チャレンジの機会が失われがちです。
しかし、どちらの視点も大切なのです。
第1ステップ:受け取る器を育てる
最初のステップは、受け取る器を育てることです。
お子さんの発達、特に神経発達の土台で最も重要なのは、
感覚を受け取れるかどうかです。
外から来た刺激を、聞いたり、見たり、味わったりする。
いわゆる五感をしっかり使えることが、
感覚を受け取る基盤になります。
ところが、この受け取る感覚が、
認識が薄かったり、逆に過敏すぎたりするお子さんがいます。
鈍麻の場合も過敏の場合も、やることは同じです。
受け取ることを心地いいと感じられるように、
神経を育てていくことが重要です。
お子さんの感覚をチェックしてみましょう
こんな様子はありませんか?
過敏なお子さんの例:
・服を脱いでしまう、裸が好き
・靴や靴下を脱いでしまう
・制服を着るのを嫌がる
・きついものやシャツのボタンを止めるのを嫌がる
鈍麻なお子さんの例:
・怪我をしても泣かない
・出血や骨折をしても気づかない
・痛みに鈍感
このように、感覚の受け取り方に人と違いがある場合、
「どうやって育てればいいの?」と悩む方が多いでしょう。
実は、育て方があります。
ゴールは「心地いい」を感じること
感覚を育てるゴールは、
心地いい感覚を感じられるようになることです。
例えば:
・ぬいぐるみを触って「ふわふわして気持ちいい」と感じる
・匂いを嗅いで「この匂いいいな、好きだな」と感じる
このように感じられることが、
感覚がちゃんと発達しているサインです。
逆に、快をあまり感じられない状態だと、
感覚のトレーニングが必要というサインになります。
お子さんは、心地いい感覚を受け取れていますか?
ぜひチェックしてみてください。
不快が分かることの大切さ
実は、心地よさが分かるためには、
不快が分からないといけません。
「嫌だ」「嫌い」「臭い」「食べたくない」「服着たくない」
こうした不快が分かるということは、
実はすごいことなのです。
快が分かる一歩手前まで来ているサインだからです。
もし今、お子さんが服を着たがらない、
何かを嫌がるという状態にあるなら、
「問題がある」のではなく、
「受け取る器を広げるあと一歩のところまで来ている」
と捉えてください。
お母さんは大変かもしれませんが、
これは成長の過程なのです。
次回予告
次回は、「触覚を育てることが鍵」というテーマで、
具体的にどう受け取る器を育てていくのか、
そしてなぜ順番が大切なのかをお伝えします。
お楽しみに!
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